1. HOME
  2. 導入事例
  3. お客様インタビュー一覧
  4. パソナ様インタビュー

在宅コールセンター事例:パソナ様

自宅でも受電できる環境を構築し
緊急事態宣言下でも問い合わせ対応を継続

株式会社パソナ

  • コンタクトセンター
  • その他
  • 応対品質向上
  • センター運営企画

人材派遣、人材紹介、再就職支援など、さまざまなサービスを展開する株式会社パソナ様(以下、パソナ様)。派遣先で働くエキスパートスタッフ(以下、スタッフ)からの問い合わせ窓口「スタッフコンシェルジュ」の運営効率化のため、「Omnia LINK」を導入しました。これにより、世界中で猛威を振るう新型コロナウイルス感染予防のためのリモートワーク環境下においても、質を落とすことなくコールセンター業務を継続できています。

Before

  • 新型コロナウイルスの感染リスクがある中、コールセンターへ出社することに不安があった
  • 各オペレーターの対応状況は目で見て確認していたため、在宅環境では対応状況が分からなくなることが気がかりだった
  • 「在宅環境では、困ったときに周りのメンバーからの対応アドバイスを受けづらい」とオペレーターが不安がっていた

After

  • 在宅環境で問い合わせ電話の受付が可能になった上、目標としていた応答率を維持できた
  • 各オペレーターの対応状況が、離れた場所にいる管理者からもビジュアルで簡単に把握できるようになった
  • 在宅環境でも管理者が随時適切にサポートできるようになり、オペレーターが安心して自宅でも受電できるようになった

導入の目的:感染症リスクを避けつつ、問い合わせ対応を継続する必要があった

株式会社パソナ
スタッフコンシェルジュ室
兼 スタッフコンタクトグループ
副室長 兼 グループ長
桐間 貴子 様

パソナ様は、日本全国の派遣先で働くスタッフや新規登録者からの問い合わせに対応する窓口として「スタッフコンシェルジュ」を設置しています。問い合わせ内容は、社会保険や雇用保険、就業にあたっての手続きなどの労務関連から福利厚生やお仕事相談など幅広く、電話とWebサイトから受け付けた問い合わせに、東京と大阪の拠点で対応していました。年末調整の時期などは問い合わせが増加するため、臨時窓口を用意するなどの体制強化を図りながら対応してきました。

そんな中、日本でも新型コロナウイルスが猛威を振るうようになり、2020年4月7日には東京・大阪をはじめとする地域で緊急事態宣言が発令。多くの会社がリモートワークを推進し、派遣先のスタッフも従来と同じ働き方を続けることが困難になりました。その影響で、スタッフコンシェルジュへの問い合わせが増え、4月は通常の2倍近い約1万4000件の問い合わせが寄せられました。

一方でパソナ様は、従業員の安全のため出社の制限を実施。家庭の事情で出社できないオペレーターも多く、リソースを予測しにくい事態に陥りました。しかし、問い合わせ対応を止めることは、スタッフだけではなく派遣先にも迷惑がかかる可能性があります。そのため、可能な限りスタッフコンシェルジュの体制は維持していく方針でした。

「当部門は、スタッフの満足度100%を目標にしています。この活動自粛期間中も、スタッフの満足度は落とさないよう電話対応を強化し、電話して良かったとスタッフに思ってもらえる対応を心掛けました」(桐間様)。

都市圏での感染リスクを考慮し、部門ごと別の場所へ移動して対応する話も出ていたといいます。それだけ、パソナ様は質を落とさずにスタッフへの対応を続けることを重視していたのです。

選定のポイント:在宅コールセンターをはじめ、欲しい機能がすべてそろっていたことを評価

パソナ様では問い合わせ件数の増加傾向を踏まえ、2019年9月からスタッフコンシェルジュの業務効率化を目指して、システムの導入を検討。通話録音や音声ガイダンス、FAQ機能や自社システムとの連携などを評価し、複数の競合製品の中からビーウィズが提供するコールセンター向けトータルソリューション「Omnia LINK」の導入を決定しました。

この「Omnia LINK」はクラウド型で提供するシステムで、在宅でのコールセンター業務も可能です。しかし、パソナ社内のVPN環境が整っておらず、一気にリモートワークを行う従業員数が増えた場合、ネットワークがつながりにくくなることが予想されました。そのため、データ量の大きい電話はネットワークを圧迫することから、在宅での電話受付は現実的ではありませんでした。

そこで、パソナ様のシステム部門によるVPN環境の改善が行われ、ネットワークの不安を払拭。各オペレーターが自宅のWi-Fiやテザリング機能を使っても、対応の質を維持できる体制を整えたことで、一気に在宅コールセンターの実現に向けて話が動き出します。新型コロナウイルスのリスクを考慮して、本稼働日を先延ばしにするプランもありましたが、何とかスケジュールを立て直し、当初の予定通り3月末に本稼働を迎えました。

準備期間はおよそ6カ月。その間のビーウィズの対応について、担当者は次のように話します。
「コールセンター運営に携わるのが初めてでした。専門用語も分からず、ビーウィズには何度も初歩的な質問にも丁寧にご対応いただきました。大阪の拠点でもサポートを受けられました」(桐間様)。

導入の効果:自宅でも電話対応できる環境を構築し、場所にとらわれない働き方に向けた取り組みになった

前述の通り、新型コロナウイルスの感染リスクから従業員を守るため、働き方の変化を決断したパソナ様。「Omnia LINK」を活用して、オペレーターが自宅にいながらも電話対応が可能になる環境を構築しました。政府による緊急事態宣言の発令後も、スタッフコンシェルジュは対応を止めることなく、スタッフからの問い合わせに応え続けています。

「2020年4月~5月は、対応できるオペレーターが従来の4割程度でしたので、『Omnia LINK』で緊急ガイダンスが流れるようコールフローを設定し、できる限りWebサイトの問い合わせへ誘導しました。それでも電話対応を希望されるスタッフは通常月とほぼ同数いらっしゃる状況でしたが、電話の窓口を閉じることなく対応できたことは大きな成果だと考えています。また、待ち呼機能により今まで通話中は対応できなかった電話にも対応できるようになりました。スタッフをお待たせしていることが分かるため、オペレーターにとっては期待に応えなければという良い意味でのプレッシャーになりました」(桐間様)。

このことはオペレーターの意識変革を生み、より一層の応答率・満足度の向上につながっています。実際に問い合わせをしたスタッフからの評価も上々で、電話1件ごとにお願いしているアンケートには「このような時期に対応していただき、安心しました」「従来通り対応いただき、ありがとうございました」などの声が寄せられているそうです。

また、自宅で対応中のオペレーターの状況は「Omnia LINK」のwatchover機能で把握しています。管理者は、誰が今どのような状況かビジュアルで簡単に分かる上、会話が長い、通話時間が長いなどの場合は、会話内容を自動で書き起こしたテキストでモニタリングできます。

「在宅だと何かあったときにヘルプが出せない、とオペレーターも不安に感じていましたが、テキストを見て管理者からオペレーターに働きかけたり、次の対応について助言したりできると分かり、安心してもらえました。こうした状況は、オペレーターを監視しているのとは違います。みんなが安心して働ける環境を作るために、いつでもサポートできる体制を作っているのだということを、いつもみんなに話しています」(桐間様)。

パソナ様では今後も状況を踏まえながら、オペレーターが適切な環境で働けるよう「Omnia LINK」を活用し、通常勤務と在宅勤務を柔軟に取り入れていく予定です。また、今後の法改正についても柔軟に対応していく方針で、こうした計画の実現に向け、引き続きビーウィズと協力体制で進めていきたいと考えています。

ネットワーク概要図 弊社の電話網及びVoIP Gatewayを使用する場合 御社IDC内に弊社バックボーンと接続するための機器設置が必要となります。 御社IDC内にてVoIP Gatewayを設置する場合 電話網の引き込み及び弊社指定のVoIP Gatewayご購入が必要となります。
パソナ様ネットワーク概念図

お客様プロフィール:株式会社パソナ

パソナ様は、1976年の創業以来「社会の問題点を解決する」という不変の企業理念のもと、「ソーシャルソリューションカンパニー」として、人生のあらゆる場面をプロデュースすることを使命としています。2003年10月には登録型人材派遣会社として業界で初めて、東京証券取引所1部上場を果たしました。

会社名 株式会社パソナ
所在地(本社) 〒100-8228
東京都千代田区大手町2-6-2
所在地(大阪センター) 〒541-0045
大阪府大阪市中央区道修町4-1
設立 1988年4月
代表者 南部靖之
従業員数 グループ連結 9,317名(2019年5月30日現在)

ビーウィズ担当者コメント

Omnia LINK営業部
部長
宮本 知宜

パソナ様のコメントにもあるように、コロナ禍の最中にクイックに在宅対応へ移行できたのは、これまでのコミュニケーションの中で信頼関係を築き、協力し合った結果だと思っています。システムの安定稼働や業務品質向上に向けた機能開発では、桐間様をはじめとしたパソナ様のご協力が必要不可欠でした。
本プロジェクトでは当初、パソナ様のネットワークとは切り離した形での導入を想定していましたが、オフィスの移転やリロケーションも鑑みた結果、パソナ様のネットワークに組み込む形での導入に変更いたしました。そのことによって在宅対応あるいは分散対応の可能性を見いだせたと考えております。ご提案フェーズからのヒアリングや準備が、結果としてパソナ様への貢献につながったことを、非常にうれしく思います。
現在は、音声認識を活用したFAQリコメンデーションツールのseekassistや、パソナ様が全社横断でお使いになっているセールスフォース・ドットコム社とのCTI連携のプロジェクトも進んでおり、今後も生産性や品質の向上に寄与して参りたいと考えております。

導入サービス

ビーウィズのノウハウを凝縮し、必要な機能をオールインワンで提供する、コンタクトセンタートータルソリューションサービス「Omnia LINK」をご紹介します