株式会社バルクオム様(以下、バルクオム様)は、「世界のメンズビューティをアップデートする」というビジョン、「世界No.1シェアのブランドをつくる」というミッションの実現に向けて、メンズスキンケアのベーシックを追求し、世界中の男性の肌へ新しい価値を提供しています。このたび新型コロナウイルスの影響を考慮し、オペレーターが在宅中でもコールセンター事業が継続できるよう「Bewith Digital Work Place」を導入しました。
導入の目的
在宅環境でも安心して運営できるコールセンターを、迅速に実現したい
消費者へ製品を直接的に販売するビジネスモデル DtoC(Direct to Consumer)の成功事例として、各種メディアで取り上げられることが多いバルクオム様。SNSでブランドイメージを発信して自社のECサイトで集客し、サブスクリプションで製品を販売しています。ほかにも小売店やヘアサロン、新宿マルイのフラッグシップショップでも製品を販売していて、お客様とのリアルな接点も持っていますが、製品を購入したお客様からの問い合わせという点では、札幌と福岡に配置したコールセンターがその役割を一手に担ってきました。
そのコールセンターの運営を支援しているのが、ビーウィズです。オペレーターの応対内容は問い合わせへの返答だけではなく、お客様が抱えている疑問点や不明点の確認と解消、継続利用の重要性をお客様に理解していただくための情報発信も含まれています。バルクオム様では、このコールセンターを「世界No.1シェアのブランドをつくる」というミッション達成に向けた重要なタッチポイントであり、「お客様にご満足いただき、製品やブランドのファンになっていただくための、重要なチャネルの1つ」と考えています。
株式会社バルクオム Customer and SCM Business Unit Customer Success Div. 上本隆太様
こうした中、新型コロナウイルスの拡大により、2020年4月に日本の主要都市で緊急事態宣言が発出されました。バルクオム様はそれに先駆けて、2020年3月には従業員を在宅勤務へとシフトしましたが、コールセンターについては緊急時における体制構築や業務マニュアル化が間に合わず、すぐに効果的な施策を打つことができませんでした。
「世の中全体が不安感に包まれていましたから、出社を控えたいと申し出てくるオペレーターもいました。それに対して、どうしても出勤してほしいとは言えない状況だったのです。そのため一時的ではありますが、オペレーターの人員が不足して、お客様をお待たせしてしまう事態も起きました。当社としては、早急に問題を解決する施策が必要だったのです」(上本様)
迅速な解決を求めていたバルクオム様は、パートナーであるビーウィズに相談。すばやく在宅環境を実現できる策として提案されたのが、Omnia LINKを使った在宅コンタクトセンターサービス「Bewith Digital Work Place」でした。
選定のポイント
離れた場所でも、オペレーターの状況を把握できる機能が、導入を後押し
在宅環境でも、平時と変わらない業務ができるコールセンターの早期構築を実現したいバルクオム様でしたが、在宅コールセンターを採用するにあたって、いくつかの不安を感じていました。それは、在宅環境でも安定的な運用ができるのか、オペレーターが在宅でも通常と同じ能力を発揮できるのか、というものです。通常コールセンターには、オペレーターとSV(スーパーバイザー)がいます。クレーム対応などでオペレーターが困っているとき、その身ぶりや声のトーンで状況を把握し、SVが適切なフォローをしています。しかし、在宅環境になると、目や耳でオペレーターの状況を把握できません。こうした安定性や応対品質を維持するためのフォロー体制が、在宅でも実現できるのかが重要なポイントだと考えていました。
株式会社バルクオム Customer and SCM Business Unit Customer Success Div. / Division Manager 志村喜矩様
こうした不安を払拭したのが 「Bewith Digital Work Place」の中で提供されているOmnia LINKのwatchover機能とリアルタイムテキスト化(STT)機能です。お客様とオペレーターの会話内容が、リアルタイムでテキスト化されるため、離れた場所にいるSVが各オペレーターの様子をモニタリングできます。さらに、会話中に特定のキーワードが出ると、その部分がハイライトされるのでSVが察知しやすくなり、会話内容に応じた適切なフォローができます。この機能の存在が、導入を後押しする要因の1つになりました。
また、導入時のビーウィズの迅速かつ丁寧な対応も、バルクオム様は高く評価しています。
「私たちの部署の最終目標は、お客様にご満足いただくことです。それにつながるのであれば、新しいこともスピード感を持ってどんどん取り入れていくのが当社のスタイル。ビーウィズは、そんな当社の姿勢をしっかりと理解し、期待以上の速さで付いてきてくれました。さらに、1つひとつのステップで的確な助言や確認をしてくれるなど、速いながらも着実に進めていただき、安心できました」(志村様)
導入の効果
在宅コールセンターの実現で、有事にも業務継続できる体制が構築できた
1~2カ月の準備期間を経て、2020年6月に「Bewith Digital Work Place」の本格的な利用を開始したバルクオム様。これまで在宅コールセンター対応を約1年半続けてきましたが、在宅環境を実現したことで新たに問題が発生することはなく、日々円滑に業務を進めることができているそうです。こうした順調な在宅コールセンター運用は、バルクオム様のお客様に対する真摯な思いの賜物であることはもちろん、さまざまな機能で総合的にリモートワークを支援する「Bewith Digital Work Place」が、期待通りの成果をもたらしているからこそでしょう。特にOmnia LINKのwatchover機能とリアルタイムテキスト化(STT)機能は、SVと在宅オペレーターの双方に安心感を生んでいます。
また、インフラ面や環境面など在宅オペレーターにはいくつかの条件があり、すぐに在宅勤務へシフトするのは難しいですが、徐々に在宅オペレーターの割合を増やしています。そして今後バルクオム様は、その割合をさらに高めていきたいと考えています。
「これも1つのBCP対策になると思うのです。オペレーターが全国に散らばっていれば、日本のある場所で災害が起き、ネットワークが遮断されたとしても、別の場所にいるオペレーターで対応できます。その意味でも、拠点採用ではなく全国に対象エリアを広げていただき、これからも優秀な人材を採用していただきたいと考えています。地方に住んでいて、主要都市には通勤できないけど、短時間だけでも勤務したい人はいるでしょう。そうした人を採用できれば、お互いがWin-Winになるはずです」(上本様)
突然のコロナ禍に対しても「Bewith Digital Work Place」を活用することで、安定したコールセンター運営を実現したバルクオム様ですが、「世界No.1シェアのブランドをつくる」というミッション達成に向けて、さらなる機能向上を望んでいます。
「当社がお客様の声を反映したサービスを展開するためには、その収集が重要ですし、例えばお客様が『製品Aを欲しい』と思われた背景を探ることが必要だと思います。それには、オペレーターによるヒアリングの力と共感力が、カギになるはずです。そうしたスキルを全オペレーターさんに持っていただくのが理想ですが、会話内容からAIが適切な言葉を表示するseekassist(シークアシスト)機能にプラスして、AIが声のトーンなどから感情を読み取る機能があれば、誰でもさらに精度の高い対応ができるようになります。今後は、こうした新たな機能開発に期待しています」(志村様)
今回の在宅コールセンターの実現をはじめ、5年以上にわたるビーウィズとの連携により、オペレーターからお客様への提案力が上がり、継続率が大きく向上しているそうです。こうした結果を受けてバルクオム様は、今後も目標に向かってともに走るパートナーとして、より効果的で先鋭的な新機能や新サービスの提案を、ビーウィズに期待しています。
<Omnia LINKで作る在宅コールセンター>