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学べるコラムなるほど!コールセンターシステム

コールセンターを運営し、成果を出すためには、足元の状況を見極めて今後を見据えた改善を続けることが必要です。つまりコールセンターが目指すゴールに向けて日々、さまざまな指標を参照して、戦略を練り、方針を調整することが求められます。そこで大事になるのが「KGI」と「KPI」という指標です。コールセンターのKGIとKPIをどう設定すべきか見ていきます。

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コールセンターにおけるKGIとKPIとは?

コールセンターを運営する上で最終的な目的やゴールは何でしょうか?
人によって意見は分かれるかもしれませんが、ひとまず「顧客満足度」と「売り上げ」の2点をゴールとします。これがコールセンターのKGI(Key Goal Indicator=経営目標達成指標)となります。
KGIの具体的な指標は、顧客満足度であれば「CS(顧客満足度)調査」や「NPS(ネットプロモータースコア)」、売り上げであれば「1コールあたりの売り上げ」になるでしょう。

このKGIを達成するための中間目標となるのがKPI(Key Performance Indicator=重要業績評価指標)です。KGI達成に向けて各工程の状況を見極めるためのものがKPIになります。
KGIとKPIの関係
<KGI と KPI>
では、上記のKGIを達成するためのKPIは何でしょうか?
これは、一言で言うと「品質」です。顧客満足度と売り上げのどちらも、達成するには一定の品質が欠かせません。しかし、品質だけでは概念の幅が広すぎ、何から手をつけてよいか分からなくなるので、細分化して考えてみましょう。

コールセンターにおける品質は大きく以下の3つに分類できます。
① つながりやすさ
② 応対品質
③ 正確性
コールセンターにおける三大品質
<3大品質>
上記の3項目をKGI達成に向けたKPIと設定します。以下でそれぞれについて細かく見ていきます。

センターの「つながりやすさ」を見る指標

品質の3つのKPIのなかで「①つながりやすさ」を見る指標はたくさんあります。その中でもよく使われるものが2つです。
それは「応答率」「SL(サービスレベル)」です。

応答率は、受電した件数のうち実際に対応できた件数の割合です。以下のように計算します。
応答率(%)= 応対できた件数 ÷ 総受電件数 × 100

一方のSLはアメリカで主流の考え方で、「〇秒以内に、△%の電話を取る」という指標です。計算式は以下の通りです。
SL(%)設定時間内に応対できた件数 ÷ 総受電件数 × 100

この応答率とSLはよく使われますが、それ以外にもいくつかの指標が存在します。具体的には次のようなものです。

【AHT(平均処理時間)】
AHT*1ATT*2(平均通話時間) +  ACW*3(平均後処理時間)
  *1:AHT → Average Handling Time  *2:ATT → Average Talk Time *3:ACW → After Call Work

【CPH(時間あたりの応対件数)】
CPH*4応対件数 ÷ 稼働時間 
  *4:CPH → Call Per Hour

【稼働率(給与支払い時間内に応対に要した時間の割合)】
稼働率 = (通話時間保留時間後処理時間待機時間) ÷ 給与支払い時間

なお、待機時間を除き、顧客対応に従事していた時間の割合を「占有率」と呼びます。

占有率 = (通話時間保留時間後処理時間) ÷ (通話時間保留時間後処理時間待機時間

【予測精度(コール予測に対する実績)】
予測に対する着信実績着信数 ÷ 予測着信数 × 100
  → 100%から大きかったり小さかったりするほど予測精度が低い
予測に対する応対実績応対件数 ÷ 予測応対件数 × 100
  → 100%から大きかったり小さかったりするほど稼働時間が少ない or 生産性が低い

【充足率(予定の勤務シフトに対する実際の充足割合)】
充足率出勤数 ÷ 予定出勤数 × 100
・充足率が100%:理想的な状況
・充足率が100%より低くなる:欠勤率が高い or 退職率が高い or シフト調整が不足
・充足率が100%より高くなる:人が余っていてコスト増

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「応対品質」はモニタリングコア、「正確性」はミス率を測る

次に、「②応対品質」を測定する指標を紹介します。

1つ目が「モニタリングスコア」です。これは第一印象や話し方、傾聴姿勢などオペレーターの応対の仕方が適切であるかを判定するものです。チームと個人それぞれの指標があり、チームの指標はそこに属する個人の平均値になります。
モニタリングスコアの評価項目例
<モニタリングスコアの評価項目例>
モニタリングスコアのほかに「クロスセル率」「アップセル率」「カウンセリング率」という指標があります。それぞれ以下の計算方法で算出します。

◇ クロスセル率 = クロスセル ÷ 応対件数 × 100
◇ アップセル率 = アップセル ÷ 応対件数 × 100
◇ カウンセリング率 = カウンセリング ÷ 応対件数 × 100

最後に「③正確性」を図る指標を紹介します。
それは「ミス率」です。オペレーターが応対においてどのくらいの割合でミスをするかを表します。

ミス率 = ミスの数 ÷ 応対件数 × 100

ミス率もモニタリングスコアと同様に、チームと個人の指標があります。
ただし、ミス率は発覚しないとカウントされない傾向があるため、実態と合わないことがあります。また、何を「ミス」とするかも、定義によって変わります。こうした点を考慮して、ミス率を測定することが大事です。

ここまで、コールセンターにおけるKGIとKPIについて見てきました。
センターを運営する上で、数値化による分析が欠かせません。上記の指標を活用して、コールセンターにおける理想的なゴールを目指して取り組んでもらいたいと思います。

健闘を祈っています。
成功するコールセンターの「KGI」と「KPI」とは?
成功するコールセンターのKGIとKPIとは?目標達成のための重要指標を紹介!
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