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音声認識の活用

VOC分析だけではもったいない!音声認識でリアルタイムテキスト化が必要な理由とは?

2022年8月23日
音声認識(STT)の精度向上によって、この技術をコールセンターの運営に使うケースが増えています。特に注目されているのがSTTを活用した「リアルタイムテキスト化」です。お客様との会話をリアルタイムでテキスト表示するというもので、さまざまなシーンに生かされています。STTとリアルタイムテキスト化について詳しく見ていきましょう。

>>リアルタイムテキスト化でモニタリング体制を構築!応対品質を向上した事例はこちら

STTを活用できる3つのパターン

コールセンターには膨大な音声データが存在しますが、STTの精度向上によって、この音声データの利用価値が高まっています。

STTの活用方法としては、大きく以下の3パターンが挙げられます。

① ビッグデータの解析
 コールセンターに寄せられる膨大な量の音声データをもとに、STTを使ってVOC(顧客の声)の分析などを行います。
② 発話した瞬間にテキスト表示
 お客様とオペレーターとの会話内容をリアルタイムでテキスト化することで、応対品質の向上などにつなげます。
③ オペレーター用FAQにレコメンド
 オペレーターが操作するパソコン画面において、お客様への最適な回答候補をAIが自動で提案してくれます。
STT(Speech To Text)の活用方法
<STTの活用方法>
上記のうち、①のVOC分析についてはすでにコールセンターの現場に広がっています。
①が蓄積したデータを活用するのに対して、②と③はリアルタイムでテキスト化するというのがポイントになります。

例えば②「リアルタイムテキスト表示」であれば、SV(スーパーバイザー)がリアルタイムモニタリングに活用できます。
従来からの音声によるモニタリングの場合、SVは1人のオペレーターしかチェックできませんが、テキストであれば複数人のリアルタイムモニタリングが可能になります。つまり、これまでのように1対1のモニタリングではなく、1対Nのモニタリングが可能になるのです。
Omnia LINKならテキストによって同時に複数のモニタリングが可能
<テキストによって同時に複数のモニタリングが可能>
また、②「リアルタイムテキスト表示」の別の事例として、キーワードアラート機能があります。この機能を使えば、「解約」などのネガティブワードを登録しておくことで、そのワードが発話された瞬間にアラートで知らせます。SVはアラートを確認すると、すぐにその応対を行っているオペレーターのフォローに入ることができるので、解約の抑止やトラブルの防止などにつなげることが可能です。

さらに③「FAQリコメンド」を活用することで、通話中のオペレーターの不安感を減らしたり、応対のミスを低減したりできるほか、教育に充てる時間の削減につながります。

VOC分析だけでは費用対効果が合わない

このようにコールセンターでの効率化や生産性向上が期待されるSTTですが、活用していく上で気を付けたいのがコストです。

現状、STTを使うと一定の費用がかかります。1通話あたり数十円程度ですが、それが月に数万コールになると、月額で換算すると数十万円や場合によっては数百万円になってしまいます。

それだけの費用がかかるため、STTを使うのであれば、VOC分析だけだと費用対効果が合いません。つまり、もったいないわけです。
であれば、リアルタイムのテキスト化などを行ってSTTをフル活用するほうが賢明だと言えます。

リアルタイムのテキスト化で利用できるのは以下のようなシーンです。

■エスカレーション
先述のとおり、キーワードアラート機能を使って、「解約」「キャンセル」などエスカレーションになりそうなワードを登録しておきます。これにより、SVはエスカレーションが起こりそうな兆候が分かるので、素早い対応が可能になります。
  エスカレーションについては、こちらの記事もご覧ください

■保留
保留時にオペレーターはお客様との会話内容をテキストで確認できるため、ヒアリング漏れや聞き間違いを回避できます。

■後処理
会話の記録がテキストで残されているため、オペレーターは後処理を正確にできます。また、後処理に要する作業時間を短縮することも可能です。
Omnia LINK_後処理でのテキスト情報の確認・編集画面
<Omnia LINK_後処理でのテキスト情報の確認・編集画面>
■ビジュアルモニタリング(1対Nのモニタリング)
音声でなくテキストを使うため、SVは一度に複数のオペレーターのモニタリングが可能になります。

■FAQの活用(回答候補の自動レコメンドなど)
オペレーターが通話中に活用するFAQにおいて、AIが自動で回答候補を教えます。これによってオペレーターの不安感を払しょくするほか、ミスの低減や教育時間の削減が期待できます。

■応対品質の自動評価
オペレーターの応対内容を自動でモニタリングし、各自の応対品質について評価することが可能です。

>>リアルタイムテキスト化でモニタリング体制を構築!応対品質を向上した事例はこちら

STTを使うならリアルタイムテキスト化でフル活用を

ここまで見てきたように、コールセンターのさまざまな業務でリアルタイムテキスト化の技術を活用することが可能です。

見方を変えると、リアルタイムテキスト化を多岐にわたって活用しないと、STTを使う際の費用対効果が見合わないとも言えます。もし、STTをしっかりと使いこなすことができれば、コールセンターの生産性は上がり、効率的な運営が可能になるでしょう。

STTはまだVOC分析にしか使っていないというセンターもあるかもしれません。VOC分析は手間がかかる割に、その効果が限定的だったり、せっかくやってもそこから得られるインサイト(気付き)が少ないといった指摘が現場からは出ています。

総合的に判断すると、STTを使うのであれば、リアルタイムテキスト化まで踏み込んで、さまざまなシーンでフル活用することをお勧めします。多少の手間がかかったとしても、それをすることでセンター運営には間違いなくプラスに働くと思われますので、ぜひ試してみてください。
音声認識で「リアルタイムテキスト化」が必要な理由とは?
VOC分析だけではもったいない!音声認識でリアルタイムテキスト化が必要な理由とは?
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