コールセンターの運営には、さまざまなノウハウが求められます。根性や精神論に頼っていては、業務を上手く遂行できません。また、施設があるだけでは業務が回らないので、中で働く人材の育成がカギとなることを認識しておきましょう。そして、現場で働くオペレーターやSVにとって、使い勝手の良いシステムを導入することも欠かせません。
本記事では、「これからコールセンターを開設する予定の企業」や「既に開設しているものの、運営方法について悩んでいる企業」の担当者に向けて、コールセンターを運営する際のポイントや、人材の育成方法、どのようなシステムを導入するべきかを解説したうえで、おすすめのコールセンターシステムもご紹介します。
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コールセンターを運営する際のポイントは、「課題を把握し、目的を明確にする」「KGIおよびKPIの設定」「組織マネジメントの設計」「業務プロセスの設計 ・業務フローを整備する」の4つです。以下、それぞれについて、詳しく説明します。
課題を把握し、目的を明確にする
まず、自社の課題を正確に把握したうえで、「コールセンターを何のために設置するのか」を明確化しましょう。
「新規に顧客を獲得するため」「既存のユーザーからの問い合わせに対応するため」など、自社に適した目標を掲げてください。既に設置済みの場合も、改めて目的を整理することが大切です。「なんとなく」という感覚で運営するのではなく、しっかりと明文化しましょう。
KGIおよびKPIの設定
次に、目的に合ったKGIを設定しましょう。KGI(Key Goal Indicator、経営目標達成指標)とは、ビジネス戦略の達成度を、定量的に把握するために用いられる指標のこと。例えば、「〇件の成約を目指す」「100点中90点の顧客満足度を目指す」などと定めましょう。
KGIを設定したら、KPIを定めてください。KPI(Key Performance Indicators、重要業績評価指標)とは、目標達成に至るプロセスを評価するための定量的な指標です。例えば、「10件の成約を目指す」というKGIを設定した場合は、「50社から見積もりの依頼を受ける」といったKPIを定めましょう。KGIが「最終目標」であるのに対し、KPIは「中間目標」としての位置付けになります。
組織マネジメントの設計
組織マネジメントの設計も重要です。どのような体制でコールセンターを運営するかを決めましょう。「センター長」「スーパーバイザー(SV)」「オペレーター」といった役職・人数を決めて、組織図にまとめてください。「スタッフをどのように管理するか」も考えなければなりません。「募集」「採用」「シフト調整」などをどのように行うのか(どのような人材が必要なのか、何名配置するのかなど)について考えましょう。
品質管理も不可欠です。マニュアルに沿った応対ができているかどうかの報告や、KPIのモニタリングを、「月に1回」「四半期に1回」など、定期的に実施するための社内体制・ルール作りを行ってください。
業務プロセスの設計 ・業務フローを整備する
コールセンター業界で働く人は、アルバイトやパート、派遣社員など、非正規雇用が多数を占めます。過去にオペレーターなどの業務を遂行した経験を有する人材ばかりではなく、完全な未経験者も存在することを想定したうえで、業務プロセスを設計し、業務フローを整備しなければなりません。
なお、マニュアルは、未経験者でも理解できるように、丁寧に作成することが大切です。「トークスクリプト」「FAQ」「想定問答集」などを用意し、研修・トレーニングも実施しましょう。人材不足が続くコールセンター業界においては、未経験者や経験の浅い人材であっても、即戦力として活躍してもらう必要があります。ロールプレイングやOJTも行って、応対品質の向上を目指しましょう。
また、顧客からのクレームが発生した場合に、オペレーターがSVなどに相談・報告できる体制も構築・整備してください。
顧客満足度を向上させるためには、オペレーター向けの研修カリキュラムを作成し、資料やマニュアル、テスト問題などを用意し、ロールプレイングなどを実施することが欠かせません。しかしながら、これらの施策を充分に実施していても、実際の通話の際に予期せぬ状況に直面し、右往左往してしまうケースがあるものです。
そのため、現場においてリアルタイムでオペレーターのフォローを行う役割を果たす「SV(スーパーバイザー)」の育成が重要になります。SVはコールセンターの中核となる存在であり、「一定以上の業務知識」「クレームに対する対処能力」「オペレーターに対して、公平・平等に接する人間性」などが求められることを認識したうえで、登用・育成を行いましょう。
SVに向いている人材の特徴
以下のような特長を有する人材を、オペレーターの中から発掘し、SVに登用することをおすすめします。
• 裏表がなく、誰に対しても同じように接することができる
• 属人的な手法ではなく、体系的な手法でルールに基づいて業務を遂行できる
• 従来のやり方に固執することなく、臨機応変に物事に対応できる
なお、オペレーターの中から登用するのではなく、外部からSVを募集する方法もありますが、その場合、業務知識を一から学んでもらわなければなりません。オペレーターの経験があるSVは、自社の企業風土や業務知識に精通しているので、スムーズにSVとしての仕事を行う(オペレーターに適切な指示を出す)ことが可能です。
外部から採用した人材が、自社でSVとしての能力を発揮できるかどうかは不透明な部分があるので、オペレーターの中から適切な人材を探し出す方が良いでしょう。
SVの育成方法
まず、自社のコールセンターのSVにとって必要な知識・スキルが何なのかを定義しましょう。そのうえで、教育カリキュラムを整備し、SVの任命基準を明確化してください。相応の処遇を用意することも大切です。
なお、SV任命後も、継続的にスキルアップをするための研修機会を設けましょう。各種資格(例えば、銀行や証券会社などのコールセンターであれば金融系の資格、IT企業のコールセンターであれば情報系の資格)を取得するためのサポート(例えば、「参考書の購入費用を補助する」「外部の講習会への参加費用を支給する」「受験料を支給する」など)も実施してください。
オペレーターやSVにとって使い勝手の良いコールセンターシステムを導入することも大切
SVも人間である以上、オペレーターのフォローを充分にできないケースがあるでしょう。「努力」や「根性」に頼るのではなく、使い勝手の良いテクノロジー(音声認識、テキスト化、AI、FAQなど)が搭載された「コールセンターシステム」を導入することが重要です。
例えば、「音声での録音記録」しか存在しない場合、同時に複数のオペレーターからヘルプサインを出されても、確認に手間や時間がかかり、迅速に指示を行えません。
おすすめは、音声認識システムが搭載されたコールセンターシステムを導入すること。リアルタイムで通話内容がテキスト表示されることで、オペレーターがメモを取る必要がなくなり、聞き間違いを防止できます。また、SVにとっても、同時に複数のオペレーターの通話内容を瞬時にテキストで確認して、迅速にフォローできることがメリットと言えるでしょう。オペレーターにとってもSVにとっても業務が遂行しやすくなるので、導入を検討してはいかがでしょうか。
なお、実際に利用するのは現場のオペレーターやSVなので、経営者やセンター長などが上から押し付けるのではなく、現場の声に耳を傾けながら、使いやすいコールセンターシステムを選定しましょう。
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おすすめのコールセンターシステムはビーウィズの「オムニアリンク」
おすすめのコールセンターシステムは、コールセンターの運営を20年以上手掛けているビーウィズが開発したクラウドPBX「オムニアリンク(Omnia LINK)」です。
オムニアリンクには、高精度な音声認識システム(Google Cloud Platformの「Cloud Speech API」を採用)が標準搭載されており、全ての通話内容がリアルタイムでテキスト化されるため、受電開始時から現時点に至るまでの内容を遡って迅速に把握できます。録音を聞く必要はなく、テキストを見ながらSVが複数のオペレーターを同時にフォローし、適切なタイミングで指示を出すことが可能です。
また、解約やクレームにつながる可能性のある「ネガティブワード」や、契約につながる「ポジティブワード」あらかじめ登録しておくことで、通話中にキーワードが登場した際にアラートを出してくれる「キーワードアラート機能」を上手に活用して、受注率を向上させましょう。
コールセンター専用のAI-FAQ「seekassist(シークアシスト)」も便利です。AIで必要なFAQの候補を予測し、関連性の高い順にランキング形式で表示されます。検索するために手でキーワードを入力する必要はありません。FAQに加えて、商品情報、店舗住所、キャンペーン内容、クロスセル商品についても同時に表示されるので、新人オペレーターでもスムーズかつ的確な応対が可能になります。
ベテランと新人の経験の差を縮め、対応品質の均質化を実現するためにも、そして、在宅でのコールセンター業務をセキュアかつスピーディに実現するためにも、オムニアリンクの導入を検討してはいかがでしょうか。
まずは公式サイトから詳しい資料をダウンロードしたうえで、分からない点がある場合は問い合わせフォームや電話でお気軽にご質問ください。