AI音声認識の主な活用事例としては、下記のようなものが挙げられます。
• 音声アシスタント
• 議事録や報告書の作成
• カルテの作成
• 外国人観光客との会話
• コールセンター業務
それぞれについて詳しく説明します。
音声アシスタント
スマートフォンに搭載されている各種音声アシスタントツールでも、AI音声認識が活用されています、以下は、その代表例です。AI音声認識の仕組みに詳しくなくても、音声アシスタント機能を利用した経験をお持ちの方は多いのではないでしょうか。
• Androidに搭載されている「Googleアシスタント」
• iPhoneに搭載されている「Siri」
Googleアシスタントでは、Google社の各種アプリ・サービスと連携し、音声だけで操作することが可能になっています。声だけで、Googleで検索できることも魅力です。
「OK、Google(グーグル)」と話しかけることで、水仕事で手が濡れている状況でも、スマートフォンに触れることなく、地図で目的地までの経路を調べたり、メールを確認したり、スケジュールを管理したりすることが可能であり、快適な生活を実現できます。
Siriでは、音声で指示を出すことで、ニュースや天気予報をチェックしたり、電話をかけたりすることが可能です。両手がふさがっている状況でも、指一本触れることなく、iPhoneを操作できます。Googleアシスタントと同様に、インターネット上で情報を検索したり、地図を見たりすることも可能です。
また、スマートスピーカー(音声で指示を出して家電製品などを操作することが可能なスピーカー)でも、AI音声認識が利用されています。Google社のGoogleアシスタントやApple社のSiriに対応した製品のほかにも、Amazon社の「Alexa」やLINE株式会社の「CLOVA」など、さまざまな企業のAI音声認識システムに対応したスマートスピーカーがリリースされています。
議事録や報告書の作成
企業や官公庁、議会などにおいて、「会議の議事録」の作成にAI音声認識が活用されていることをご存知でしょうか。議事録を作成する担当者の労力が軽減され、労働環境が改善されるという効果に加え、リアルタイムで音声を文字に変換してモニターに表示することも可能であり、耳が不自由な方にもメリットがあります。
また、さまざまな「報告書」の作成でも、AI音声認識システムが活躍しています。例えば、駐車場(コインパーキング)の管理を行っている企業の中には、現場から「スマートフォンによる音声入力」で報告書を作成しているケースがあります。
オフィスに戻ってから報告書を手作業で作成しなくて済むため、残業する時間が減り、ワーク・ライフ・バランス(仕事と生活の両方を充実させること)の実現に役立つでしょう。
カルテの作成
近年、医療機関において「音声でカルテを作成できるシステム」の導入が進んでいます。専門的な医療用語を学習させたAIが搭載されており、キーボードを叩かなくても文字が入力され、看護記録に加え、ほかの医療機関への紹介状も作成できることが魅力です。
医療従事者の負担軽減に役立ち、本来の業務(問診、注射などの医療行為)に、より多くの時間・労力を割くことが可能になるでしょう。また、患者側にとっても、「診察までの待ち時間が短縮される」というメリットがあります。
外国人観光客との会話
外国人観光客と接する機会が多い業種・業界(タクシー業界、観光地のホテル・各種レジャー施設・飲食店など)では、多言語間での翻訳が可能なアプリ(AI音声認識が搭載)を活用し、外国語での音声を日本語の文章に自動翻訳して接客を行っているケースが見受けられます。
逆に、観光客側から、アプリやポケット翻訳機を用いて外国語の音声を日本語の文章に変換してコミュニケーションを図ろうとするケースも増加中です。日常会話レベルであれば、通訳がいなくても対話が行えるので、観光客の満足度が向上するでしょう。
コールセンター業務
AI音声認識システムは、コールセンターでも活躍します。現在、AI音声認識システムが搭載されたコールセンターシステムを導入するコールセンターが増加中です。音声通話の内容がリアルタイムで自動的にテキスト化されるため、オペレーターが手入力でログを作成する必要がなくなり、業務が効率化されます。
また、単にテキスト化するだけではなく、通話内容に合わせて「FAQ」などの情報を画面上に表示できるツールもあります。
従来であれば、分厚い紙のマニュアルを利用したり、オペレーターが自らキーワードで検索するFAQシステムを利用するのが一般的で、適切な回答を見つけ出すまでオペレーターの負担が生じていました。しかし、AI音声認識システムの導入によって最適な回答スクリプト・マニュアル候補を自動表示させることが可能になることで、オペレーターの受け答えの迅速性・正確性が高まるのです。
オペレーターの応対品質が向上すれば、顧客満足度が高まります。ぜひ、AI音声認識機能が搭載されたコールセンターシステムの導入をご検討ください。
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