気になるを解決! お役立ちコラム

【5コールめ】
コールセンターにいるロッカーの神様

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コールセンターにはロッカーの神様がいるらしい。そしてロッカーを制するものは入社初日を制すらしい。

初日の気だるさと緊張感を乗り越えて無事に集合場所にたどり着いた私。受付を済ませて、同じ化粧品コールセンターで勤務する同期10人と一緒に、荷物を入れるための個人ロッカーの使い方の説明を受けた。そう、コールセンターはお客様の個人情報を取り扱うため、携帯電話や記憶媒体、メモ帳はもちろん、仕事に関係のない私物の持ち込みは一切出来ない。そのため、コールセンターに入室する前に、荷物をロッカーに入れる必要があるのだ。以前私が勤めていた職場ではそんなに厳しい決まりはなかったので少し戸惑ったけど、これがコールセンター業界のスタンダードらしい。

たかがロッカーと思うかもしれないが、何気にこのロッカーの使い方の説明が研修初日の最難関、クライマックスだと思っているのは私だけだろうか。ロッカーは個人用で1人に1台決まったものが割り振られるわけではなく、出勤する毎に空いているロッカーを使うスタイルだ。空きロッカーを見つけたら、荷物を入れて4桁の暗証番号を設定して施錠する。帰る時にはロッカーを空にして暗証番号をリセットして帰宅する。。。文字にしてみると、めちゃくちゃ簡単。出来ない人なんていないはずだ。

でも、この4桁の暗証番号が意外にクセモノ。この時の私は合流直後の初日の緊張と、大勢の人の波に酔ったような状態。他の人に遅れないように慌てて暗証番号を設定して、荷物を入れることはできたけど、その後の休憩中にロッカーを開けようとしたら番号が一致しなくて開かない。。。やってしまった。。。何度試しても開かない。一気に嫌な汗が吹き出してきた。

社員の人にお願いすれば開錠してもらえるけど、いきなり迷惑をかけることになるし、何より「こんな事もできないの?」と思われるんじゃないかと尻込みしてダークな気分になった。この世の終わりかのように落ち込みながら、隣のロッカーをチラッと見ると、同期の杉田さんも青ざめた表情で暗証番号のダイヤルをガチャガチャと何度も回していた。同士発見!不謹慎にもホッとしてしまった。

それは杉田さんも同じだった。「ロッカー開きませんか?」と声をかけると、遊園地で迷子になった幼稚園児がお母さんを発見したかのように怯えた目で訴えかけてきた。でも、これがきっかけで杉田さんと打ち解けてよく話すようになった。暗証番号間違いが取り持ってくれたご縁。この世にはトイレの神様がいるみたいだけど、コールセンターにはロッカーの神様もいるようだ。今となっては神様の粋な計らいに感謝している。

杉田さんと一緒に社員の方にロッカーが開かなくなった事を告げると、びっくりするくらい優しく対応してくれて拍子抜けしてしまった。やっぱり入社初日は緊張のあまり、暗証番号を忘れたり、設定する時に番号を間違えてしまう人は結構多いそうだ。もっと早く相談していればよかった。そんなやりとりがあったため、私にとっての入社初日の記憶はロッカーしか残っていない。ロッカーを制するものは入社初日を制す。そう言っても過言じゃないと本気で思っている。カギが開かなくなったら悩まずにお早めにご相談ください。

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