- コールセンターそれなり日記
【4コールめ】
緊張と不安の初出勤。エレベーターを降りてそこで見た光景とは。。。
化粧品のコールセンターにオペレーターとして採用された私。緊張と不安が交錯する中で迎えた初日の話。
転職活動中の腰掛けのつもりで応募した化粧品コールセンターでのオペレーターのアルバイト。コールセンターでの経験はゼロだし、緊張しいの私は面接でも気の利いた事も言えなかったけど、奇跡が起こったようでまさかの合格。採用の連絡を電話でもらった時は、うれしさからなのか、緊張のせいなのかわからないけど、ちょっと声が裏返ってしまった。そして、気が付いたら話を聞きながら背筋がピンと伸びていてちょっと恥ずかしくなった。でも、人間、いくつになっても「合格」と言われたり、人から認められるのはなんだかんだでうれしい。電話を切った直後には、新天地で頑張ろうというフレッシュな気持ちがみなぎっていた気がする。
翌日届いたメールの内容に沿ってホームページ上で入社手続きが完了。あっと言う間に初出勤の日がやってきた。環境の変化に弱い私は、朝起きて、あの時みなぎっていたやる気はどうなったかというと、行きたくなさ6割、行かなければならない義務感3割、控えめに言って行きたい気持ち1割。そんな脳内円グラフだった。心のどこかでいきなりゴジラ的な怪獣が現れて、政府から緊急避難命令が出てくれたら、、、とよこしまな気持ちも生まれたけど、そんなことは現実に起きるはずもない。生活のため、将来のために行くしかない。3割の義務感と1割の行きたい気持ちを最大限に振り絞ってどうにかこうにか家を出た。
電車と徒歩で勤務するコールセンターの入ったビルに到着。ドアtoドアで45分くらいだけど、吊革に掴まりながら、「上司が鬼だったらどうしよう」とか「研修に自分だけ落ちこぼれたらどうしよう」とか「同僚と仲良く出来なかったらどうしよう」とか持ち前のネガティブモードを全開に発動してしまい、体感時間としては、新幹線に乗って実家に帰省する時くらい長く感じた。もちろんイヤホンから流れてくる音楽は全く頭に入らず、耳から耳へと抜けていった。
そんなこんなでビルに入ると、1階のロビーにはいかにも「今日が初日です」と顔に書いた初々しい雰囲気を放つ人たちと何回もすれ違った。おそらく一緒に入社する新人さんたちだろう、、、と偉そうに俯瞰して言ってみたけど、当の自分が一番ガッチガチに緊張していたはずだ。でも、初々しい表情の人たちを見ていたら、不安なのは自分だけじゃなんだと少しだけ気が楽になってきた。
そのままエレベーターに乗って集合場所の18階へ。エレベーターホールに出ると、予想外の光景が。。。少なく見積もっても50人以上の人でごった返していた。ビルのロビーで見た初々しい表情の人たちが集まっているではないか。まさかこんなに初出勤の人がいると思わず、一瞬、「え?」となったけど、後で社員の方に聞いたら複数のコールセンターの初日の集合時間と集合場所が重なっていたらしい。こんな風に日時が重なることはよくあるそうだ。
私の勤務する化粧品のコールセンターの入社はちょうど10人。他には1名だけ入社する小規模のセンターもあれば、40名以上が一気に入社するセンターもあった。それぞれのセンターで受け入れを担当する社員の方が「化粧品のセンターの方はこちらです」とか「公共事業のセンターに勤務する方はこっちに集まってください」と声を出して受付をしていて、妙に活気があった。
でも、この光景はどこかで見たことがある、、、そうだ、、、複数の披露宴が同時に開催される結婚式場のロビーだ!もしくは、人気観光地の修学旅行のバス乗り場を思い出した。どちらも間違えて別の式場に入ったり、はぐれて別の学校のバスに乗ったらそれはもう悲劇だ。既視感にニヤつきながらも、初日から恥をかかないように、化粧品コールセンターの担当者を必死で見つけて受付を済ませた。これも後で聞いたら、自分が勤務するのとは別のコールセンターに迷いこんでしまう人はたまにいるらしい。これだけごった返していたら無理もないか。
そんなこんなで化粧品コールセンターの社員の方に引率されて無事に集まった同期の10人。当然ながらどこか不安げでよそよそしい。緊張と不安に包まれる中、臨時の入館証を渡されて、次に何をするかというと、個人の荷物を入れるためのロッカーの説明が待っていた。なんのことはないロッカーなのだけど、これが後に小さな奇跡と人間模様が交錯する数々のドラマ(言い過ぎかな)を生むことになる。でも、私がそれを知るのはもう少し後の話。次回の日記でつづってみよう。
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